NOTE ノート

2012.11.23 私のぶんまで・・


2012.11.23深夜
前日に帝王切開を執刀したお母さんが
突然に呼吸困難を訴えた
全力で対応し蘇生をしたが
それこそ30分ほどで
僕の目の前であっけなくなくなっていった。

初診からずっと、見させてもらってた
子宮筋腫があり普通のお産がいいか
帝王切開がいいのか
一緒に悩んで、一緒に決めた。
ご主人も手術に立ち会ってもらい
みんなで元気で可愛い女の子の
誕生を喜んだ

手術は無事に終わったと思ったのに・・・

一睡もできずに当直を空けた朝
祭日で休みだったけど
休むことはできなかった

その日のFBに僕は綴った

いや・・

無力を突きつけられた、当直の夜が明ける
どうしようもなかったことだったのだろうか
自分はベストをつくせたのだろうか

こんなことに直面させられるのも
何か意味があるのだろうか

でも、自分の当直のときでよかったのか.
いや・・

申しわけないよな
ごめんなさい

でも、これからだよな

なあ・・


1週間は、しなくてはいけないこと以外
何もできなかった

警察からの事情聴取
お通夜への参拝
夫、家族への説明・・・
1ケ月健診
3ヶ月健診

あれから5ヶ月

僕は渦中にずっととどまり
遺された家族とともに時間を歩ませてもらったことで
そのまま崩れ落ちることはなかった。

これからもお母さんとの時間を忘れることはないだろう
健診、手術、そして最後のシーンも
それでも、それは悪夢というだけではなく
困難や窮地におちいると
「先生、私のぶんまで頑張ってね」
と背中を押してくれてもいる

なんなんだろう